舞台『エンブリオ』ありがとうございました!
皆さんこんにちは、吉村南美です!
最初に伝えておきたいのですが、この記事長いので、 好きなところだけつまみ食いみたいな感じで読んでください(笑)
舞台『エンブリオ』無事誰1人欠けることなく、 全公演を終えることができました。
観に来てくださった皆さん、応援してくださった皆さん、 本当にありがとうございました!
エンブリオの世界の中で木蘭坂サヨとして生きた日々は、 私にとって何にも代えられない大切な時間でした。
エンブリオという素晴らしい作品をたくさんの方に観ていただけて 、幸せでした。
twitterでは皆さんの感想を見るのが毎日の楽しみで、 いいねを押しまくってました(笑)
差し入れも、素敵なお花やお菓子など、 いろいろ頂けてとっても嬉しかったです。 ありがとうございました!
最初は女の子だけの百合舞台で、ファンタジーで、 どんな感じなんだろう...という不安もありました。
でもそんな不安なんて微塵も必要なかったくらい素敵な作品に仕上 がって、しかもそれがたくさんのお客様に受け入れていただけて、 心を動かすことが出来て、本当に良かったです。
最後の舞台挨拶でも、 主演のふたりの言葉をきいていたら色々こみ上げてきて、 思わず泣いちゃいました(;_;)
みんな綺麗で魅力的な女性ばかりで、 最初はとても緊張していましたが、 稽古が進むにつれてどんどん仲良くなれて嬉しかったです
休憩とかみんなでおしゃべりしたりご飯食べたりして、 なんだか教室みたいだった(笑)
みんなすごく真っ直ぐで熱くて、 どうしたら自分の役や出てるシーンがもっと魅力的になるか、 舞台を良いものにできるかっていうことを、 すごく真剣にみんな考えていました。
本番に向けて、 そして小屋入りしてからは千秋楽に向けてどんどんみんなのパワー が高まっていて、 舞台に出ている姿は役と一体化してる瞬間を何度も感じました!
やっぱりお客さんが入ってくれると、 テンションが上がって感情も高まりますね。
本当は、 どの回も同じ熱量で挑まなきゃいけないのは分かってるし、 もちろん毎回全力で取り組んで入るけど、 やっぱり千秋楽の回はみんな熱かったなあと思いました。
こんなに素敵なメンバーと一緒に舞台をつくることが出来て、 すごく嬉しかったです!ありがとう!
おひとりおひとりへのメッセージも書きたいんですが、 それをするときっと更に長くなってしまうので、 それはまた次回のブログで笑
スタッフさんが衣装・ヘアメイク・音楽・映像・舞台美術・ 照明などで舞台を彩ってくださらなかったら、 新宿大庭園は完成しませんでした。
特にオープンングの映像や音楽は、 初めて見た時鳥肌がたちました!DVDで見るの楽しみだなあ。
殺陣も、私も含めに未経験の方が多かったのですが、 殺陣師さんが女の子だけでも力強くかっこよく見えるよう殺陣をつ けて下さり、いつも優しく指導してくださいました。
皆さんのお手元に残るグッズを作ってくださったり、 当日会場でご案内などをしてくださったスタッフさんや制作さん、 幕中でいつもサポートして下さり私達の安全を守ってくださった舞 台監督さん、 本当にたくさんの方に支えられてこの舞台は出来ていました。
演出助手の今里さん、 プロデューサーのすぎやまさんにも大変お世話になりました。
お二人ともとても優しくて、 私達キャストのことをいつも考えてくださっていて、 お二人がいたからお稽古場もあんなに楽しい雰囲気になれたのだと 思っています。
私、舞台って演出と脚本で面白さが決まると思っているんです。
私は観劇が趣味なのでよく舞台を見に行くのですが、 演劇の場合大体「演出家・脚本家」で見るの舞台決めています。
演出家・脚本家が、舞台を作るんです。私達俳優は、 その作り上げられたものの魅力をいかにお客さんに伝えるかという のが、仕事だと思っています。
料理で例えるなら、レシピを考えるのは演出・脚本家で、 与えられたレシピでいかに美味しい料理を作れるかを考えるのが私 達役者で、そうやってできあがった料理を食べるのがお客様、 っていうのが私のイメージです。
ざっくりですが、伝わったかな笑
お料理だったら、レシピがやっぱり一番大事じゃないですか。
美味しい料理のレシピがあって、 それをこうすればもっと美味しくできるよ、とか言ってもらって、 更に色んなスパイスや隠し味を入れて、 洗練していくのがお稽古期間かなと。
今回の作品は女性同士の恋愛の「百合」がテーマということで、 見る前に身構えてた方も多いと思うんです。私も含め、 キャストもやる前は多少身構えてた人もいたかなと思います笑
でも観た方の感想を聞いた限り、全然抵抗なく、 自然な愛の形のひとつとして見ていただけた方が多かったのではな いでしょうか。
それは、 この作品が百合入門編くらいのライトさであったということもある と思いますが、 やっぱり一番の理由は淡乃さんが凄く百合を愛していらっしゃるか らだと思います。
淡乃さんは脚本の中で百合という概念を単なるエンタメ要素として 扱うわけでは決してなく、 人間の抱く感情の一つとしてとても丁寧に描いています。
誰かが誰かを強く想う気持ち、 それは性別関係なくみんなが持っているもので、クレアやユキノ、 タツキやレミ、チトセやアカネたちの抱いている感情は本物で、 エンブリオの世界で描かれたその姿にたくさん方が共感し心を動か して下さったと思います。
そこにあの世界観と、可憐な少女達が加わって、 より美しさが生まれたのかなと。
やっぱりあの刹那的で儚い感じは、百合だからこそですよね。
百合ってなんだか、満開の花っていうよりほころんだ蕾みたいで、 儚さと切なさを感じます。
淡乃さん、本当にありがとうございました。 これからのご活躍をとても楽しみにしています!
次は機会があれば、百合シーンのある役で出演してみたいので、 頑張ります!笑
私の演じたサヨちゃんについても、お話ししようと思います。
サヨはオカルト好きで不思議な少女で、最初はどうやってサヨを表現したらいいのか全然分からなくて、結構悩みました!
他の作品に出てくるオカルト好きなキャラとか、ちょっとおどろおどろしい感じのキャラを参考にしながら、色々試していくうちにだんだん自分の中で形ができていって、最終的にはとっても楽しくやらせていただきました。
オカルトのことも知ろう!と思って、 調べたり読んだりしてみたのですが、 予想以上にオカルトの世界は広くて深いですね...! いろいろ難しかったです笑
1個わかったことは、オカルト関係のグッズって高い!笑
杖も本当はちゃんとしたものを買いたかったんですが、 ちょっとお財布に厳しかったので自作しちゃいました笑
でもおかげで、とっても愛着がわきました♡
サヨの杖with原ちゃんのポッキー
エクソダスって結構人とコミュニケ―ションをあまりとらないキャラ(ユキノとかシズクとか)が多いのですが、サヨもそのうちの一人かな~と思ってます。
エクソダスだ!バッ
もちろんスズとアイラとは仲が良いですが、たぶんその2人以外は結構どうでもいいと思ってそう。劇中には出てきませんが、エクソダスって新宿大庭園の中だと大きい組織だからメンバーももっと沢山いると思うのですが、サヨは全然みんなとコミュニケーション取ってないと思います笑
基本的には部屋にこもって本読んだり、魔法陣の研究とかしてそう。そこにスズとアイラが遊びに来て連れだしたりする、みたいな。
エクソダスにいるのもきっと2人がいるからだし、サヨが戦う理由も2人がいるからなんだろうなあ~。お姉ちゃん的な存在だね。
そんな感じで閉じ込められてから5年間生きてきたと思いますが、残念ながら最後の戦いで死んでしまいました。
やっぱりミドリに刺されて死ぬシーンはわたし的にも大切にしたくて、毎回毎回死ぬ時にサヨが何を思うのかを追い求めてました。
サヨは最後笑ってから死ぬんですけど、ミドリに刺されて正気に戻って、自分が死ぬことを悟って、馬鹿らしさとこの閉じ込められた世界から解放される喜びから笑ってました。
サヨは死後の世界は救いがあると思ってるので、死ぬことへの恐怖っていうのは薄いんじゃないかなあ。
あと、千秋楽では「どうして」っていう感情が強かったです。
どうして今死ななきゃいけないんだろう、どうしてこうなってしまったんだろう。ミカゲ様に洗脳されたこととか、そもそも新宿に閉じ込められてしまったこととか、色んな事に対する疑問の中でサヨちゃんは死んでいきました。
死ぬことは怖くないけれど、今死ぬ意味はあったのかしら?って感じですね。
でも、そのあとのラストのシーンで、ミドリが「すべてのことに、意味はあります」って言ってくれるんです。
そのセリフで、サヨちゃんたちが生きたことも死んだことも、 意味があるんだなって思って、救われました。
もちろんスズやアイラ、レミやヒナ、チトセとアカネとクロ、ミカゲやシズクたち(エイは生死不明なので外します)、それに物語では描かれていなくても散っていったたくさんの少女たちの命があって、あのラストシーンにつながったんだなあと。
もう、ラストシーンほんま良いですよね!!泣く!!!!
そんな感じで、サヨとして生きて死にました。でもあれですよね、3人で死ねてよかったよね。
サヨちゃんに出会えて幸せでした。ありがとー!大好き!
最後に、私自身のこともちょっとだけ。
この稽古期間、楽しかったけれど正直不安でいっぱいでした。その不安っていうのは、自分自身に対してです。
キャストさんは皆さん実力があってそれぞれ活躍していて、そんな中で私は何ができるかなっていうのをずっと考えていました。
この舞台のために、私は何ができるだろう、どうしたらいいだろうと考え続けた期間でした。
私は実力もまだまだで、技術的にも人間としても未熟な点がいっぱいあって、でも観に来て下さるお客様にとってはそんなことは関係ないから、今の自分にできることを精一杯頑張ろうと思いました。
私は舞台が大好きです。劇場の中で作られる、役者とお客さんだけのあの特別な空間が大好きです。
カーテンコールで拍手頂く瞬間が大好きで、毎公演幸せを噛みしめていました。
今回の公演を通じて、これからもずっと舞台に立ち続けたいと改めて強く思いました。
これからもどうか、舞台の上にいる私のことを応援していただけたら、とても嬉しいです。よろしくお願いします!
それでは、ここらで記事を締めたいと思います。最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
また劇場でお会いできることを楽しみにしています。
エンブリオ大好き!
(吉村南美)